つるりんと光りが転ぶ雪の朝　　　　　藤木洋良

続きを読む

居直って咲くしかないか寒牡丹　　　　　　藤木洋良

続きを読む

裸木や手足を伸ばし凛と立つ　　　　　藤木洋良

続きを読む

人生の余白に降るや今朝の雪　　　　　藤木洋良

続きを読む

人生は懺悔懺悔の雪の道　　　　　　藤木洋良

続きを読む

闇の世や降る雪狂ふ猛吹雪　　　　　　藤木洋良

続きを読む

吹雪く夜や我は抱きたし雪女郎　　　　　　藤木洋良

続きを読む

雪原に風の足跡平和かな　　　　　藤木洋良

続きを読む

生と死の狭間に雪が積もりけり　　　　　藤木洋良

続きを読む

寒の水首を洗って時を待つ　　　　　　藤木洋良

続きを読む

人の世の紆余曲折の寒の雨　　　　　藤木洋良

続きを読む

大寒のなめこ汁ちと塩辛し　　　　　藤木洋良

続きを読む

喜寿の我これが仕事や雪見酒　　　　　　藤木洋良

続きを読む

大根の色気に負けぬ古女房　　　　　藤木洋良

続きを読む

冬夕焼ねぐらに帰る鴉たち　　　　　　藤木洋良

続きを読む

日が差せば水の滴る氷柱かな　　　　　　藤木洋良

続きを読む

吾が妻は雪女似で恐ろしや　　　　　　藤木洋良

続きを読む

雪が止み雪かきすると雪が降り　　　　　　藤木洋良

続きを読む

降る雪や福音書など読了す　　　　　　藤木洋良

続きを読む

髭をそる剃刀の刃の冷たさよ　　　　　藤木洋良

続きを読む

白鳥の涙か雪が降りにけり　　　　　　藤木洋良

続きを読む

妻読書夫空酒日和　　　　　藤木洋良

続きを読む

山眠る越後平野に鳶一羽　　　　　　藤木洋良

続きを読む

鬱空や一直線に鷹が飛ぶ　　　　藤木洋良

続きを読む

雨少し降り日が差す七日かな　　　　　　藤木洋良

続きを読む

命日や亡き子を探す初雀　　　　　藤木洋良

続きを読む

妄想は真実の花福寿草　　　　　　　藤木洋良

続きを読む

喜寿の我仕事始めの大欠伸　　　　　藤木洋良

続きを読む

酒うまし思ふ事なき三日かな　　　　藤木洋良

続きを読む