死神と差しつ差されつ冷やし酒　　　　　　　　藤木洋良

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梅雨寒しナイトキャップはあかさたな　　　　　　　　藤木洋良

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蜘蛛の囲にとらえられたり水の夢　　　　　　藤木洋良

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思ひ出は蛍袋の露に濡れ　　　　　　　藤木洋良

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死に花を咲かせて光る夏の雲　　　　　藤木洋良

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夕焼の橋を渡れば不安あり　　　　　　　藤木洋良

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生と死の狭間の明かり蛍の灯　　　　　　藤木洋良

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己など捨てて忘れて夏の空　　　　　　　藤木洋良

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夏草や誰か歩まん風の道　　　　　　藤木洋良

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人生は色はににほへど鬼やんま　　　　　　藤木洋良

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短夜や生は生なり死は死なり　　　　　　　　藤木洋良

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妻の百合息子の墓で拈華微笑　　　　　　　藤木洋良

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風止んで雨が濡れるよ蝸牛　　　　　　　藤木洋良

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ニンゲンも赤き舌出し枇杷を食ふ　　　　藤木洋良

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未草無心に遊ぶ光りたち　　　　　　藤木洋良

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紫陽花が風の涙で青ざめた　　　　　　藤木洋良

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梅雨の朝梅干し一つ酒一合　　　　　　　藤木洋良

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歯が疼くつつつつ梅雨ははじまりぬ　　　　　　藤木洋良

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６月７日（火）〜６月１２日（日）まで、心身のメンテナンスのため、お休みします。

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命日や微笑む百合に匂ふ風　　　　　　　藤木洋良

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六月の考える葦風に揺れ　　　　　　藤木洋良

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よしきりや風の便りに揺れる葦　　　　　　　　藤木洋良

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かるがもの親子仲良くひふみよいつ　　　　　　　藤木洋良

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冷酒に酔ひ老妻愚痴るなり　　　　　　　藤木洋良

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