老夫婦鼻水啜り晦日蕎麦 藤木洋良
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しんしんと寂しさ積もる雪の暮 藤木洋良
雨脚が白くなりつつ年暮るる 藤木洋良
耳掃除心掃除す年の暮 藤木洋良
冬の日や風が耳打ち寂しいね 藤木洋良
冬の波怒りぶちまけ崩れ落つ 藤木洋良
老夫婦ワインで乾杯クリスマス 藤木洋良
光あれ貧しき人の聖夜かな 藤木洋良
裸木や己を捨てて明日を生き 藤木洋良
老いて知るポインセチアの恋心 藤木洋良
待ち人は来たらず今日は冬至かな 藤木洋良
水鳥や己の影が水に濡れ 藤木洋良
浜茶屋の鱈汁美味し海は時化 藤木洋良
喩えれば胸中暗き冬の海 藤木洋良
人生に明日はありや今日は雪 藤木洋良
生と死の狭間は昏し冬薔薇 藤木洋良
灯をともす心はありや実南天 藤木洋良
余命とは針に糸通し過ごす冬 藤木洋良
口癖はあーあ疲れた風邪気味や 藤木洋良
待つことは耐えることなり老いの冬 藤木洋良
砂時計倒立させて街師走 藤木洋良
白鳥の空が泣いてる雨霰 藤木洋良
山茶花や風も聞いてる風の声 藤木洋良
陽が射して目元涼しき冬の鵙 藤木洋良
裸木の色香に迷ふ風の影 藤木洋良
命日や空が泣いてる寒鴉 藤木洋良
歳暮鮭贈る人なし七十五歳 藤木洋良
黙然と石ころを蹴る寒き人 藤木洋良
談笑す光と風と冬紅葉 藤木洋良
人間が猿に似てくる師走かな 藤木洋良
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