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日記一覧

 原題の『GOING IN STYLE』とは「堂々と(行こう)」ぐらいの意味。 犬童一心に似たような企画、内容、テーマの『死に花』という作品があったが、やはり全然出来が違う。荒唐無稽さと社会問題を背景としたリアルさとを巧みに組み合わせた脚本と、何よりも名

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『ハクソー・リッジ』
2017年06月30日20:23

 この作品でもまた第1次大戦のフランス戦線がキーとなる。永らくモンロー主義を取ってきたアメリカ人にとって経済的な理由から初めて欧州の戦争に参戦したのだが、大量破壊兵器が出現し市民をも巻き込んだ戦いは苛烈を極め多くの若きアメリカ兵たちは命を落

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『パトリオット・デイ』
2017年06月30日20:21

 2013年4月というから、制作時点では3年も経っていない。常套句でいえば「まだ記憶に新しい」ボストンマラソンを狙ったテロ事件を、主人公とその妻以外は刑事も警官も政治家も被害者も犯人もほぼ全員実在の人物で実名で登場し著名な役者によって演じるドキュ

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『TAP -THE LAST SHOW』
2017年06月30日20:20

 結論からいうと、企画者である自分の意に叶ったシナリオを書いてくれるホンヤが両沢和幸しかいなかった(のではないかと容易に推察される)、ということに尽きてしまう。自分でシナリオまで書くようなワンマン映画ならともかく、初監督なんだから他に書かせ

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『海辺のリア』
2017年06月23日01:26

 家族をはじめ多くの人間たちの尊厳を踏みにじってでも、役者として人生を全うしようとしていた男。しかし、理解者だった(と夫が思っているだけかもしれない)妻が死に、長女とその夫(役者の元弟子だった)によって北陸のとある施設に入れられ十年、アルツ

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『セールスマン』
2017年06月23日01:25

 主人公夫妻(夫は教師にして舞台俳優、妻は女優)が住まうアパートが隣接地の再開発(でかい穴が掘られている)の影響で危険な状況となり、舞台仲間の紹介で、前に女性が住んでいたらしい(まだ彼女の荷物が残されている)アパートの部屋に移り住むことにな

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 邦題に偽りあり。そもそも金塊など最初から出てこないのだから。 マシュー・マコノヒーがお腹がでっぷりと出た山師の三代目(二代目だっけ?)を演じ切る。この作品で描かれている詐欺事件は、その後テレビでも話題として取り上げられたことがあったので、

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『花戦さ』
2017年06月23日01:22

 先に書いときますけど、やっぱり篠原哲雄はん、あんさんは時代劇撮ったらあきまへんえ。とりわけ今回は森下佳子とは合わんかった。 エンドクレジットに池坊の皆さんの名前がずらーーっと並び、有難いやら鬱陶しいやら(笑)。 TBS連続テレビドラマ『小さ

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 なんにも書けへんがな(笑)。 日本でリメイクするに当たって、日本では重大犯罪に時効が無くなってしまったことを逆手に取り、阪神大震災をうまく取り入れるなど、この手の翻案ものではかなり上出来の部類ではなかろうか。冷静に考えたらあり得ない展開なの

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 何度も書くが、アメリカ映画(に限らないけど)は現代という時代の変遷を描くのが本当に巧い。 マイク・ミルズ監督の半自伝的作品だというこの映画は、夫と別れ(この夫というのがミルズの前作『人生はビギナーズ』でクリストファー・プラマーが演じていた

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『武曲』
2017年06月23日01:19

 ああ、これは、『宮本武蔵』なのだと思った。その導入部、荒々しく無鉄砲なタケゾウが武芸者・武蔵としてリスタートするまでの物語を、登場人物や設定はかなりゴッチャにしながら現代の学園スポ根求道ものに仕立て直している。(柄本明は明らかに沢庵和尚だ

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『LOGAN/ローガン』
2017年06月23日01:18

 老眼(爆)。 優れた映画(の作り手)というものは、特段意識しないでも、時代の風潮や政治情勢経済情勢が反映される(反映させる)ものなのだ。この、かなり無理矢理『シェーン』にオマージュを捧げたようなアメコミ番外編エンターテイメントであっても、近

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 舞台となるブラック企業の設定が予算や尺の問題で集約しているのは分かるけど、いかにもありえず(そもそもパワハラってもっとネチネチと分からないように集団で陰惨にやられたりするものなのに)、日本映画によくありがちな海外逃避型解決方法もいい加減止

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