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日記一覧

『まんが島』
2017年03月31日00:46

 プロットだけ読むと、『まんが道』(或いは「トキワ荘物語」作品群、或いは『漫画家残酷物語』)を現代の孤島に舞台を移しただけかと思ってしまう。鬼の編集者によって絶海の孤島に閉じ込められたマンガ家たちがマンガと、そして自分たちと向かい合っていく

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 『シン・ゴジラ』はよく出来た作品だと思うけど、怪獣映画にあるべきカタルシスは無い(別の意味合いでは大いにあるけど)。アメリカ版『ゴジラ』シリーズの制作を進めていくにあたって、Xメンなどのアメコミ物と同様に史実(アメリカ史を中心とした戦後世

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『パッセンジャー』
2017年03月31日00:44

 亜光速で進む恒星間ロケットなのに、ウラシマ効果のことは考えられていないし(尤も光速の半分程度の速度ならざっと8掛け程度には時間は進むのだが)、猛スピードで進んでいるのに宇宙服ひとつで宇宙空間に出るし、植民惑星なのにスペースコロニーと呼んで

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 いったい何故、何が原因で感動させられるのか、ひとの心は分からないものだ。話としてはまことにベタであり、主婦ブタが踊り、ギャングの息子猿がピアノを弾き、そして気弱な娘象が絶唱する。ただそれだけのことなのに、こんなに心を揺さぶられるとは、、参

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『おとなの事情』
2017年03月31日00:41

 おとなの事情…、そんなもんは、だいたいロクなもんではないw。 スマホというものはもはや持ち主の本音をも秘め隠した分身である。下品に云えば、パンツの中と同じ。他人にであれ家族にであれ、そんなものはひとに見せるものではない。 ところが皆既月蝕

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『アシュラ』
2017年03月31日00:40

 韓国2016年制作やりすぎ三部作(笑)のうちでは最も娯楽に徹している。往年の東映イズム。。そして誰もいなくなった… カーチェイスのシーンだけでも観に行く価値あり(どうやって撮ったのかと思ったら合成らしいけど、それでも凄い)。

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 効率だの生産性の向上だの、人間を物とか数字にしか見られない風潮に、骨の髄までの腐りきったお役所イズムが、福祉国家であったはずの大英帝国を「打ち建ててきた」市井の人間たちを追い詰め殺している。一旦引退を表明したケン・ローチがそれを翻してでも

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 こういうのには講釈は要らない。ヒロインが大成功するという結末は予め明示されていても、否、明示されているからこそ、どうやって実績も実力もない彼女らが頂点に上り詰めていくのかというプロセスが興味深く見られる。余計な説明や過剰な感情表現は抑えら

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『哭声/コクソン』
2017年03月17日22:26

  …辻褄の合わないのがホラーであり、そこにネタバラシというか、いかにもな解釈は要らない。わけも分からず怖がるべきものなのだ、きっと。 ただ、それでも今作に「解釈」を持ち込むとすると、闇と光、或いは悪魔と神との対立に巻き込まれた無力な人

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 エンターテイメントの中でも、コメディって動きだけで笑わせるような無国籍で時代を問わないタイプの作品もありますが、パロディーだったり幾分社会風刺も籠められ台詞の応酬で笑わせる作品となると、受け手側の予備知識の多寡でどこまで面白く感じられるか

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 「クリスマスキャロル」のアレンジバージョン。強欲な不信心者の前に3人のゴーストが現れて彼を改心させるというお馴染みのファンタジーではなく、娘を喪って以来立ち直れず経営者としても失格状態のベンチャー社長からやむなく経営権を剥奪させるべく3人

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『お嬢さん』
2017年03月17日22:18

 元は19世紀のイギリスの話だそうで、一度BBCが豪華キャストでドラマ化している。(それも視てみたい…) 原作(『荊の城』)は読んでいないが、日本占領下の朝鮮を舞台に翻案したセンスが見事。 貴族を騙そうとする詐欺師よりも、その「貴族」自体が二重

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『しゃぼん玉』
2017年03月17日22:16

 乃南アサ(原作者)が縁も所縁もない宮崎県椎葉村を舞台にした小説を書くことになったのは偶然だという。ダーツの旅よろしく、追い詰められた人間が訪れそうな場所をエイヤと選んだ地が宮崎は北部の山あいにある椎葉村だという。それが映画にまでなったとい

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『袴田巖 夢の間の世の中』 異例な形での釈放であったが、冷静に見返せばそれだけ異常な裁判であったということなのだろう。その異常性を尚も覆い隠そうとする検察の行為はただ愚かだとしかいうしかない。 48年ぶりに外の世界に出た既に老齢の袴田巖さんが

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『息の跡』
2017年03月17日22:11

 津波によって壊滅的な被害を受けた陸前高田で、家も店も失いながらいち早くプレハブで種苗販売業を再開した佐藤貞一店主。自分の体験を書き残させねばならない、しかし日本語で書くと感情に溺れてしまいそう。そこで彼は何と英語を独学で学び、英語で体験記

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『バンコクナイツ』
2017年03月08日18:08

 舞台は「今」のバンコクからタイの地方、そしてラオス…。出てくるのは殆ど、タイやその周辺から集められた「夜の女」たちと、様々な理由でバンコクになだれ込んできた日本人の男たちだけ。一攫千金、海千山千、所詮真っ当な男など一人もいないのだが、そん

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 まあまあよく出来た部類のB級サスペンス。(定義上はホラーなんだけど、ホラーと書いちゃうと超常的な要素を含む作品のような感じがしてしっくりこない) 動物保護センターで時給9ドルで働くいかにも要領が悪くモテない青年が、バスの中で偶然同じ高校出

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