mixiユーザー(id:280973)

日記一覧

『8年越しの花嫁』
2017年12月30日20:12

(『彼女が目覚めるその日まで』の感想から続く) 一方、今作の方は発病から難病の正体が判明するまでは比較的さらっと流し、昏睡?状態にある彼女を数年間も見守り続けた婚約者の献身的な姿と、目覚めてリハビリに励むも皮肉な事に婚約者に関する記憶だけ

続きを読む

 俳優にせよ映画監督にせよ、別に政治信条だけに左右されて仕事をしているわけではない。過去のいくつかの作品の原作(者)に決して看過できない問題があれども、それとは全く無関係の作品に関して誹謗や中傷を行うなどというのは正義にもとる。 さて、テレ

続きを読む

 今作と次の次に書く感想の対象の日本映画とは、全くの偶然であろうが、同じ難病に罹った同じような若い女性を主人公にした実話が基になっている。今作の方は、若くして新進気鋭のジャーナリストとして期待されたヒロインが発病してからその謎の病気の正体が

続きを読む

 「ノルウェーのいちばん長い四日間」。中立宣言をしているのにドイツの属国になれというヒトラーの恫喝に応じなかったノルウェー国王とその家族、兵士たちの物語であるというよりも、独立して数十年ノルウェー王国の本当の意味での建国史を描いているといえ

続きを読む

『勝手にふるえてろ』
2017年12月30日20:08

 妄想癖のあるヒロインは無数に存在する。恋愛こじらせ系のヒロインも多い。今作のヒロインは遥かにハイブリッドであり、「恋愛に至るずっと手前で自分でこじらせ骨折をしたまま大人になり自己防衛的に鉄壁に妄想はしているがその自覚はあり生活能力もある」

続きを読む

 これまたよろしくない邦題だが、原題(フランス語)を直訳すると「点字の心」で何のことか分からない。英語題名にある通り「琴線」という意味もあるようで。 妻を失って7年、未だに立ち直り切れていない腕の悪い自動車修理工の父とともに暮らす12歳の成績

続きを読む

 「ファースト・オーダー編」とでもいうべき新三部作(PART7〜9)にあって、PART8である今作は次作への繋ぎ的な展開が中心になるかと思ったら、さにあらず。PART9のことは考えず、惜しみなく、容赦なく、人物たちは次々と退場していく。 ダース・ベイダーや

続きを読む

『ビジランテ』
2017年12月30日20:04

 地方での身内の利権争いを神話的に、ある程度のスケールをもって描こうとしている。例えば『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のように。外国人居住者へのヘイトの描写も、欧米作品で描かれる移民難民問題と通底している。しかし、如何せん力量不足。役者たち

続きを読む

『ルージュの手紙』
2017年12月30日20:03

 全部ではないけれど、欧州の映画を観ると「ちゃんと大人が大人を使って撮ってるなあ」と思うことが多い。昔の、'70年代以前の日本映画を観た時にも感じることだ。撮り方の丁寧さの問題もあるだろうけど、作り手の視野や志が十分高いせいだと思う。覚悟だっ

続きを読む

 今回もオールスター映画ではあるのだが、そのスター一人一人に十分な芝居場を用意したという感じはしない。監督であり主演者でもあるケネス・ブラナーのポアロは外連味を抑え至って内省的感傷的で、それだけだと流石に地味だと考えたのかアクションシーンが

続きを読む

『否定と肯定』
2017年12月30日20:00

 (真っ当な教育を受け真っ当な認識を持つ人間であるなら)誰もが疑いもしない揺るぎようのない「事実」にも関わらず、それに異論というかイチャモンをつけてくる人間に対し、「アンタそれはちゃうで」と如何に駄目出しできるか。まあそれはおおよそ時間の無

続きを読む

『希望のかなた』
2017年12月30日19:59

 分断された世界を前に思わずたじろいでしまうけど、諦めてはいけない。どの国のどのような人間であっても、そこが世界のどこであれ幸せに生きる権利がある。それを否定するのは誤りである。 人間の中にある善なるものを、アキ・カウリスマキは頑なに信じる

続きを読む

『青春夜話 Amazing Place』
2017年12月30日19:58

 みんな映画を撮りたがる。評論家も然り。評論しているだけでは飽き足らず、どうして映画を撮ろうとするのか。何が動機なのか。少なくとも、一発当てようと思ってるわけではあるまい。以前、好奇心に隠して功名心から映画を撮ったライターもいた。下手でも稚

続きを読む

 モーツァルトがプラハ滞在中に『ドン・ジョヴァンニ』を作曲、初演したという史実の裏に、もしもこういう悲恋があったらオモロイやんと想像を膨らませて創作された作品。 息子に死なれ傷心のモーツァルトが恋したプラハの歌姫には、変態男爵の婚約者がいた

続きを読む

『探偵はBARにいる 3』
2017年12月30日19:54

 監督が交替し、東映らしからぬ良くも悪くもかなり垢抜けたバディーものとなった(シリーズ化の為には正しい選択だったと思う)。アクションシーンが所々スローモーションになるのはダサいけど。次はそろそろ道警の刑事が絡んでくる話が観てみたい。 前田敦

続きを読む

 何だかちょっと、ちょっとじゃねえや、かなーり懐かしい。 これを懐古趣味と切って捨てるか、楽しむか。 時は1977年(調べてみると6月7日から9日に掛けてだと分かる)、処はロンドンの下町。足掛け3日掛りでエリザベス女王在位25周年記念式典が盛大に行わ

続きを読む

 どうやら今作が、2017年度のアールデミー賞最終対象作となってしまいそう。日本映画低迷というか不毛の年にも思えた本年の最後を飾るのに、相応しいか相応しくないか。三浦しをんの原作が『光』なのでその通りにしたまでとか云われそうだけど、同じ年の同じ

続きを読む

『最低。』
2017年12月30日19:50

 「瀬々」(ゼゼ)はありそうで滅多にない苗字である。大分県が発祥らしいが瀬々敬久も当地の生まれだそうな。一説によると「瀬々」は元は「膳所」であり、平家の落人だったのが身を隠す為に改名したという。詳しくは古舘伊知郎まで(笑)。 仕事に関して「本

続きを読む

『ギフテッド』
2017年12月30日19:49

 広義でいうところの何らかの障碍者だが実はある面では超天才、という登場人物を巡っての作品は膨大な数存在する。才能を活かすために障碍が立ちはだかり、それを主人公らが苦労して乗り越えていく、という物語になる。ところがこの作品に登場する一族は遺伝

続きを読む

 広島を舞台に、寅さんファンのバツイチ初老資産家(風間杜夫)と元女優の雑誌ライター(片瀬那奈)とが反発しながらも婚活を通じて結ばれていく。 大作でも傑作でもないけれど、観客に100分ほどの楽しい時間をもたらす量産された娯楽作。その多くは二本立

続きを読む

『火花』 (11月鑑賞)
2017年12月04日01:08

キ「漫才師の映画観てきたで」ス「犯罪者の映画?」キ「漫才師やっちゅうねん。お前とちゃうわ」ス「似たようなもんやがな」キ「どこがじゃ」ス「漫才師はひとの心をつかむ犯罪者。どや?」キ「うまいこと云うたと思てるやろ。ぜんぜんうまない、うまない」ス

続きを読む

 「大牟田連続殺人事件」と「北九州監禁殺人事件」との区別がついてなかった…(^_^;)。これは前者がモデルというかその素材そのもの。映画の冒頭に「フィクション断り」がしてあるが、こういうのこそ「これは実話に基づく」と出せよ、そういうのは美談だけな

続きを読む