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日記一覧

『暗殺』
2016年07月24日17:11

 なんとなーく史実は踏まえながらも次々に繰り出されるウソが楽しい、日本占領期を舞台にした韓国エンターテイメント時代劇、アクション快作。  朝鮮総督府要人の暗殺を部下たちに指示した亡命政府の武官は日本側に通じる裏切り者であり、部下の暗殺をフリ

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『映画よ、さようなら』
2016年07月24日17:10

 2008年南米ウルグアイの首都モンテビデオ。この国でもご多分に洩れず、映画館、こと良心的なプログラムを組んで上映するシアターは青息吐息。主人公の中年独身男性は脇目も振らず映画に人生を捧げてきたような人間。そのシネマテークの営業担当であり番組を

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『幸福は日々の中に。』
2016年07月24日17:09

 鹿児島市街から北に10キロほど行ったところに菖蒲谷はある。健常者とともに「普通に」生きる ― この「ノーマライゼーション」という(狭義な意味合いでの)考え方を、このドキュメンタリーの舞台である「しょうぶ学園」はその理念と存在において、やんわり

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『ダーク・プレイス』
2016年07月24日17:07

  (日本でもあるけど、横溝っぽくなる?)「地方の因縁おどろおどろ殺人事件 with 冤罪かも!?」というパターンというかジャンルがアメリカ映画にあるような気がする。これも、そんな一本。残念ながら、そんなに出来はよくないけど、筋は通っている。 だ

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『森山中教習所』
2016年07月24日17:06

 原作者が「山下敦弘から影響を受けている」と語っているのを読んで、もちろんそれと映画とは違うんだけど、妙に納得するものを感じた。人間関係が密なようで突き放し、突き放しているようで密だったり。 舞台は大田原あたり。ここの家庭でも父親は失業中で

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 1985年アイルランド、ダブリン。世界的な金融緩和により大好況(日本でいうところのバブル景気)が起こる、ちょっと前の時代。夜明け前は一番暗い。父は失業状態で母とは毎日言い争いで離婚寸前、そのうち母には恋人ができた。兄は大学を辞めさせられ引き籠

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 今でもどこの国でもたまには起きる暴動というものが、この国から消えて数十年。すっかり牙を抜かれたこの日本で、今のところ最後の大暴動が起きたのが、この大阪西成、あいりん地区、いわゆる釜ヶ崎という場所なのだ。ごく最近でも小競り合いがあったという

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 アイスランドに(アイスランドにも、というべきだろうけど)、タイ料理屋や回転寿司屋があるなんて知らなかった。 齢四十を越えて独身の巨漢。童貞。母親と二人暮らしだが、その母親には男がいる。仕事は空港で預け入れ荷物を捌く。外見は幼女誘拐犯に間違

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『ふきげんな過去』
2016年07月08日01:03

 前田司郎は前作(監督第1作(※))では死んでいるのに生きているように表れる友人が出てくる作品を作ったが、今回は死んだ筈なのに生きていた母親(爆弾魔)が登場する。『ジ、エクストリーム、スキヤキ』(※)や彼の戯曲は観ていないが、映画版『生きてるも

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『二重生活』
2016年07月08日01:01

 劇中、長谷川博己演じる編集者(=ヒロイン・門脇麦が尾行する対象)が、過去について告白するヒロインに対し「陳腐だ」と嘲る場面があるが、良き家庭誇り高い仕事を持ちながら不倫に走るという編集者の姿自体こそ陳腐極まりないわけであって、これは真面目

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『ブルックリン』
2016年07月08日01:00

  '50年代、希望を求め故郷アイルランドから海を渡ってNYにやってきたヒロインは、新天地で恋と自信を得て生まれ変わっていく…。アメリカ映画として余りにもオーソドックスな移民話を実にオーソドックスに描いていくが、しかしとても新鮮に感じられる。

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『セトウツミ』
2016年07月03日11:02

 おもろいんやけどな、流石に寝落ちし掛かったで。 菅田将暉と池松壮亮、この二人が卒業後デスノートを巡って対立することになるとは、神も中村獅童も知る由もなかった。 タンゴ調の音楽がまたいい。

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『疑惑のチャンピオン』
2016年07月03日11:01

 欧米の映画界って、どうしてこんな、まだ生々しいというか現在進行形の実話ネタを作品にできるんだろう。 ベン・フォスターは本物にかなり似ている。 この汚れまくった英雄、ランス・アームストロングの無実を当時一瞬でも信じた人間のひとりとして、ほろ

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『葛城事件』
2016年07月03日11:01

 どんなに人でなしを演じても、汚れない部分がある。それが三浦友和という役者なのである。ディスコミュニケーション(会話が成立しない)の徹底に震撼。 残念なのが、音楽(クラシック)の使い方が凡庸過ぎるところ。もっと「外していかないと」、赤堀監督

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