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日記一覧

『神様メール』
2016年05月31日00:33

 なんだかここ数年、ベルギーやらオランダやら、欧州でも映画的にはあまりメジャーじゃない(と日本人的な偏見で書くけど)国の映画を観る機会が増えている気がするのは私だけでしょうか(by ひらりん語)。 『君がくれたグッドライフ』で、遺伝性ALSが

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学生に書かせたシナリオを映画に仕立てたことをキネ旬で揶揄ってるひとがいるが(我が論敵だよ!(爆))、私は生きている、或いは死んでしまった家族や友人たちのことをずっと思って観ていた。主人公の「選択」(難病が悪化する前に尊厳死)はなかなか否定

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『ヘイル、シーザー!』
2016年05月29日12:54

観る前から、映画ネタが分かる分からんに関わらず笑えねえだろうなと思って観に行ったから、特段の失望はない。ハリウッドが神話だった時代を大スターによって再現しているという意味では素直に楽しい。 赤狩りをまるで肯定しているかのような展開は、た

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  イエロー“キッド”からベイビーズへ。真利子哲也はメジャーデビュー作にして、こんなものを撮ってしまった。暴力衝動だの殺人衝動だの無軌道な若者像だのと、ありきたりなことは書きたくない。抑制され計算され尽くした演出はむしろ老練と云えるほど。 

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『海よりもまだ深く』
2016年05月28日15:48

 『歩いても歩いても』の精神的な続編といえなくもなく、ギャンブル好きでだらしないが実は家族思いだったという亡父のイメージキャストは原田芳雄である(と断言する)。阿部寛ではなく樹木希林こそが主役である母物であり、亡父−その長男(阿部)−その息

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 何にも無い映画というのもあってもいい。しかし、こういうのは何か無いと駄目だろ。単純で奥行きもない話を奇想でファンタジー仕立てにしようとしたのだろうが、だから何だ。 音楽や映像で誤魔化されてる人(ことに女性)続出。滑稽な。母物は俺は弱いんだ

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『殿、利息でござる!』
2016年05月28日15:46

 これではナレーション担当(きっと中村義洋からのご指名)だし、『せか猫』にも『トットてれび』(というぐらいだから映画じゃなくてテレビ(笑))にも出ているのが濱田岳。ユーティリティープレイヤー化してないかw。 会話のズレやギャップで笑わせる場面

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『ズートピア』
2016年05月23日00:38

 差別の構造は複雑である。差別された者はより弱い立場の者を差別する。差別と被差別とが逆転することもある。人種、民族、宗教、性別、性的対象、年齢、職業、趣味・嗜好、容姿、頭脳、思想、出自、貧富…多様なこれらの要素が入り混じり、時に同じグループ

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 ヘタレヒーローが活躍する『キック・アス』シリーズと似通ったところがないわけではないが(むしろ『スーパー!』のほうが近い気がするがこちらは未見)、ヒーローに憧れてヒーローになってしまう少年少女たちを描いた『キック・アス』に比べて、社会の中で

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『64 ロクヨン 前編』
2016年05月23日00:36

 リアルさに於いてはテレビドラマ版に軍配を上げるが、熱量の高さに於いてこの映画版は尋常ではない。2つの時制を挟んで警察組織内での争いと誘拐事件の顛末が語られていくのだが、前編は新たな誘拐事件が発覚するまで。被害者遺族宅の仏壇の前に電話帳が置

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『テラフォーマーズ』
2016年05月23日00:35

 評判が(三池ファン以外では)非常によろしくないので、ある程度覚悟して観に行ったけど、まあこんなものと。メリハリ、緩急がないというか、場面が展開しないまま始まって終わっちゃうけど、辻褄は一応合ってるし進化したゴキブリというか殆ど問答無用なヤ

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 野村萬斎というひとは伝統芸能の人である。能狂言の世界からでも観世さんやら茂山さん一家やら現代劇に進出しているひとは少なくない。同じ一族でも『おしん』に出ていた万之丞(万蔵)さんのように現代劇に出てるひともいるのに、萬斎はどういうわけか縁が

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『太陽』
2016年05月04日00:46

 これを評価しているひとは、この手のSFを観たことないのだろうか。 作品としては成立しているとは思う。しかし、格差や差別の問題を描くにしては余りにも工夫が無い。 舞台だと印象が変わってくるんだろうなあ。 記憶に残るのは舞台っぽいところなのは皮

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 ピンク四天王と云っても(瀬々敬久は別として)存在してるというぐらいの知識しかないような人間が、佐野和宏の作品を初めて観た私が、この作品について語るというのは、さしずめ『まあだだよ』だけを観て黒澤明を語るようなものだろう。 癌で声を失った役

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 生死の際を彷徨い続ける(あれは実はもう死んでいるのではという説も…)主人公が見る、毎度お馴染み夢や幻影。いかにも意味がありげ。いやらしい(笑)。熊に襲われるという意味では『デンデラ』と変わらない(さすがにそれはウソ)。ディカプリオがやっとオ

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『アイアムアヒーロー』
2016年05月04日00:40

 古今東西濫造されるゾンビ映画というと、そのチープさ、嘘っぽさも含めて味なのだが、その緩さに甘えているようなものになりがち。しかし、今作にはそういうエクスキューズは必要ない。手垢にまみれた題材に体当たりで挑み、正面突破してみせた。切れのある

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『ボーダーライン』
2016年05月04日00:38

 メキシコの麻薬密輸組織に打撃を与えるためなら、国境を跨いだ違法行為も躊躇わない。そんな公安上層部の思惑に巻き込まれたFBIの女性捜査官。彼女はあくまでも法を遵守しようとするのだが、所詮自分が駒にしか過ぎないことと、ある個人的な復讐劇が絡ん

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