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日記一覧

読書日記「貸本マンガ史研究 03」特集:辰巳ヨシヒロと劇画貸本マンガ史研究会発行亡くなった辰巳ヨシヒロ氏の思い出をめぐりたくさんの方の追悼と、その業績に対する評価・研究がぎっしりつまった特集号。自分は年齢的には貸本漫画の最後期を少し経験してい

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「生物から見た世界」
2015年11月26日20:14

読書日記「生物から見た世界」ユクスキュル/クリサート 著「還世界」とは聞き慣れない用語だが、環境世界がわれわれ人間が知覚している地球環境全体だとすれば、その逆に個々の生物に固有の閉じられた世界のようなものと考えて読んだ。なるほど世界を認識す

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「偶然の統計学」
2015年11月25日20:09

読書日記「偶然の統計学」デイヴィット・J・ハンド 著絶対にあり得ないと思えるような奇跡的な偶然の出来事。これが実は人間の思い込みによる錯覚で、統計学的には案外あり得る確率であることを解説。そして様々な勘違い・思い込みの罠を分類してゆく。この

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読書日記「差別語からはいる言語学入門」田中克彦 著1970年代に広がった差別語糾弾運動。これをそれまで日本語の正統的なものを決定してリードしてきた文化人・教養人などのエリート階層に対して、人民が初めて自己主張した稀なる出来事と考えるところから本

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「空飛ぶ円盤」
2015年11月13日21:05

読書日記「空飛ぶ円盤」C.G.ユング 著冷戦下いよいよ第3次世界大戦および核戦争による人類の破滅かという状況で、無意識に抱いている危機感がU.F.Oを幻視させたのではないか?という論考(違うか)。ユングについては全くの素人で、さすがに元型や集合無意

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「野火」
2015年11月09日20:04

読書日記「野火」大岡昇平 作話題の映画を見て、どうも原作と違った感じを得たので再読してみた。映画はまさに戦争の悲惨さ残酷さを容赦なく描いていて、グロテスクだがよく伝わる出来映えだった。ところが原作にはそれにとどまらない違った何かが描かれてい

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「呪いと日本人」
2015年11月06日19:56

読書日記「呪いと日本人」小松和彦 著近世以前の支配者は政体のみならず天変地異などの自然現象、農作物の出来不出来にまで責任を負っていたからたいへんだ。災害の原因も怨霊の呪いであることが充分考えられる以上、悪霊調伏のため陰陽師や修験者を用いての

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「怒りの葡萄」
2015年11月02日20:15

読書日記「怒りの葡萄」スタインベック 作砂あらしとトラクターの進出によってオクラホマの住処を奪われた小作農の一家。新しい農地を求めてはるばるカリフォルニアまで中古トラックにマットレスや家財道具一式を積んで移動する。しかしたどりついた夢のカリ

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