試合当日。朝、日本代表のユニフォームを着てホテルを出ようとしたら、フロントのスタッフが声を掛けてきた。今夜の試合に行くんですか?もちろん。実は僕たちも行くんです。そうなの!じゃ、See you at the Olympic Stadium! 後述するが、カンボディアは、
当地へ行く前から私が熱望していたのは、カンボディア代表のユニフォームを手に入れることだった。青地に細い横縞、襟元から赤い色が覘く、ポロシャツ風のしゃれたデザイン。そして胸にはアンコールワットの描かれたカンボジア国旗が輝き、さらにその上には、
本当は、ブータンへ行くつもりだったのだ。今年3月、2018年W杯ロシア大会のアジア1次予選で、ブータンがスリランカをホームとアウェイでともに下し、2次予選に進むことが決まった。アジア1次予選というのは、ブータンのほかにインドやブルネイ、マカオ、
父の風来坊気質をもっとも濃く受け継いだのは、4つ年上の次兄だ。私が物心つく頃、つまり兄が小学生の頃には、すでに家出、無銭旅行、ヒッチハイクといった要素の渾然一体となった旅を繰り返していた。以来母は、街で似たような少年を見つけると、声を掛けて
父は、「町村農場を彩った人々」と書かれたパネルの写真に写っている若い男を指差した。「・・・これ、俺じゃないかな?」え? 全員が写真に駆け寄る。うわっ、ほんとだ!面影あるっ!ノブオちゃんにそっくりじゃない?ほんとだ、似てる似てる!ガイドさんも