『オオカミは嘘をつく』 タランティーノが2013年釜山国際映画祭で「今年のナンバーワンだ」と叫んだというイスラエル発の新感覚サスペンス。冒頭から小気味よく騙される展開。表向きはいかにもタランティーノが好きそうな(かつ撮りそうな)拷問系のクライム
『365日のシンプルライフ』 必要なものだけ身に着けていられるならそれが何よりだとは思うが、どうしても愛着があったり思い入れがあると不要なものでも手放せない、たとえモノが人を幸福にするわけではないと分かっていても…。言い訳するわけではないが、
『フットノート』@三大映画祭週間2014 研究者にライバルはつきもの。ライバルが自分を高めてくれると言っても過言じゃない。しかし、それが身近な存在。家族の誰かだったら素直に評価できるだろうか。 劇中で論じられるのは「タルムード学」という少し馴染
『ロンドン・リバー』@三大映画祭週間2014 親はどんな時でも子供を心配するもの。それは人種や宗派などを超えてでも共通の感情だろう。 2005年7月7日に起きたロンドン・テロに端を発した映画。その日ドーバー海峡の島に暮らすソマーズ夫人はロンドンで暮
今日は歯科医の定期健診日。最近は「よく磨けているね」と褒め殺しにあってから、割と真面目に磨いている。何とかもおだてりゃ木に登る…だ。ブヒーッ たいがい決まった衛生士さんがやってくれるのだが、なんだかいつもと様子が違う。どこと
『イントゥ・ザ・ストーム』 自然災害の恐ろしさは人間の慢心を戒めるためか、時には想像を絶する破壊力をもたらす。どれほど科学力が発達しても自然を支配できるなどと考えてはならないのだろう。しかし、それでも防げない被害はただ悔しい。 アメリカには
『犯人は21番に住む』@三大映画祭週間2014レトロスペクティヴ・シリーズ 大昔の作品ですが、未見なのと国内DVD化がされてないので…。 サスペンス映画の名匠アンリ=ジョルジュ・クルーゾーの1942年の処女作。栴檀は双葉より…の言葉通り、撮影・編集・ラ
『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』 噂ではマスコミ試写もろくに行われず(?)、公開劇場も少ない(都内はバルト9だけとか…)らしいという日陰者扱いだが、“おっぱい星人”は見逃せない。なぜなら、あのスカーレット・ヨハンソンがフルヌードで挑んでいるか
『フィル・ザ・ヴォイド』@三大映画祭週間2014 結婚は人生の大きな節目。相手によってその後の人生は大きく変わる。だから誰しも納得いく相手を選びたいが、“運命の皮肉”がそれを許さない時もある。 18歳になったシーラは運命と思える男性と巡り合い、結
『サムソンとデリラ』@三大映画祭週間2014 幾度となく映画やオペラなどに取り上げられる古典『サムソンとデリラ』。オーストラリア先住民のアボリジニの生活に置き換えて見せているが、かなり独創的になっていると思う。 海から離れたオーストラリアの小さ
今年もヒューマントラストの企画で、一般上映から漏れたカンヌ・ベネチア・ベルリンの三大映画祭で評価された作品をまとめて上映。今年度は数が足りなかったのか、かつての名作も引っ張り出してきた。とりあえず新作中心にいくつか見てみたい。(今月の一般
『メアリーと秘密の王国』 生と死の戦いは身近に存在する問題なのに普段は意識しない。森に小人が住んでいると信じる研究者の父と距離を置く娘メアリー・キャサリン(以下MK)。母の死で再び父と暮らすようになるが、ある日ひょんなことで小さくなってしまい
『さまよう小指』 小指からクローンを作る。無茶苦茶なアイディアを力技で映像化した新星・竹葉リサ監督の初の長編(と言っても63分)映画。 昔、ブサイクだったという桃子(我妻三輪子)はいくらふられても初恋の彼・涼介(小澤亮太)をストーカーレベルで
『プロミスト・ランド』 日本も他人事ではないエネルギー問題。とりわけアメリカは日本よりも省エネが遅れていて、エネルギー大量消費国の一つ。エネルギー確保は国策であるが、ちょっと前にシェールガスで革命とまで言われたほどの熱気が米国を駆け抜けた。
『マダム・イン・ニューヨーク』 英語が話せない…それで苦労したことがある日本人は多いだろう。しかし、一応「共通語」として認知されるインドにおいて英語が苦手というのは日本以上に辛い思いをしているのかもしれない。 一人の専業主婦が親戚の結婚式の
『トランスフォーマー / ロストエイジ』IMAX、3D 全編見せ場…のつもりなんだろうけど、さすがに165分のプロレス大会(?)は疲れた。いや、ファンなら大満足か。人気の『トランスフォーマー』シリーズも一区切りついて、キャラクターの入れ替えを行っ
残暑お見舞い申し上げます。世間ではせっかくのお盆休みだというのに台風接近のため高校野球は順延になるし、航空機もキャンセルが相次いでいる。命には代えられないとはいえ、この時を楽しみにしていた方々にはお気の毒様。あ、そうそうパソコンが調子悪く
『アイ・フランケンシュタイン』 メアリー・シェーンの有名な怪奇小説『フランケンシュタイン』、その登場人物ヴィクター・フランケンシュタインの生んだ“モンスター”は様々な媒体で描き続けられたが、もしも後日談があったとしたらどうなっていたか…。天
『ぼくを探しに』 脱法…いや危険ドラッグや違法薬物の害が絶えない。ダメと言われても昔からイタチごっこでなくなりはしない。もちろんドラッグを使用することには反対だが、ドラッグなくして<魅力的な音楽が創造出来ない>ということもあるとかないとか…
『怪しい彼女』 もう一度若い時に戻ってかなわなかった夢に挑戦してみたい、人生やり直したい。そんな思いを抱くのは特別なことではあるまい。 『猟奇的な彼女』と『ローマの休日』を掛け合わせたようなロマコメ・ファンタジー。70歳のお婆さんがハタチの容
『リュウグウノツカイ』 それは偶然だったのか必然だったのか。ある日、<豊漁の兆候>とも<災いの予兆>とも言われているという深海魚リュウグウノツカイが浜に打ち上げられた漁港。町では開発工事のために不漁続き…。 閉塞感が覆い尽くす田舎の漁師町で
「台北 國立故宮博物院/神品至宝」 たかが白菜、されど白菜…。「門外不出の白菜が来ていて○時間待ち」とずっとアナウンスされていたので敬遠していたけど、たまたまチケットを手に入れたので出かけてみたよ東京国立博物館。 待ち時間もないどころか、すい