『ソウル・サーファー』 どれほど絶望的な状況下に置かれてもチャレンジする勇気と家族の絆の大切さを教わる感動作。 サメに片腕を食いちぎられた13歳の“天才”サーファー<べサニー>の実話をベースとした映画。ありがちな主題であるが、やはり共感を得
備忘録、TOKYO FILMeX 2011『豊山犬』 いわゆる南北物。キム・ギドクが脚本・プロデュースを手がけているという話なので、興味を持った。キム・ギドクの元で助監督を務めたチョン・ジェホンの2作目だが、期待通りギドクらしいタッチがよく出ていると思う。
『ももへの手紙』 言ってはならない「一言」を悔やんだことはないだろうか。つい感情的になって勢いだけで相手を傷つけてしまう。しかも、それが最後の会話となってしまったら後悔の日々が待っているだけ。 『人狼』の沖浦啓之監督の第2作目は父の死後、母
備忘録、TOKYO FILMeX 2011『グッドバイ』 <自国で疎外される>くらいなら、おサラバしていっそのこと<他国で疎外されたい>。何の変哲もないタイトルに込められた思いは、並々ならぬ決意の表れか。制作サイドがどんな気持ちで付けたのかを噛み締める。自
TOKYO FILMeX 2011『人山人海』 『海千山千』ではなく『人山人海』である。人が山のようにうじゃうじゃ集まる<黒山の人だかり>状態を指すらしいが、登場人物らは海千山千の連中が多い。(笑)弟を殺された兄が一年かけて犯人を探し出したという実際にあった
『バトルシップ』 かつてスティーブン・ホーキング博士は宇宙人の存在に対しこうコメントした。「人類と宇宙人との接触は人類にとってよい結果をもたらさない。」コロンブスがアメリカ大陸到着後に起きた出来事を引き合いに出してコンタクトを試みるべきでは
『ジョン・カーター』 どうしたアンドリュー・スタントン。あんたの実力はこんなものではないだろう?ピクサーで『ファインディング・ニモ』『ウォーリー』を監督した実績からいっても期待はしていたのだが…。 ディズニー生誕110周年とか、『スターウォーズ
『タイタンの逆襲』 「この闘い、怒迫力。」この映画に付けられたキャッチコピー だが、“なるほど”と感じた。2Dバージョンの試写会で鑑賞。 リメイクである前作がいかにストーリー豊かだったのかがよくわかる。今回は後日譚の創造を行わねばならないの
備忘録、第24回TIFF 『デタッチメント』(コンペティション) インタビュー形式を挿入し、カットバックと巧みな編集で魅せるトニー・ケイ(『アメリカン・ヒストリーX』)の社会派映画。荒廃した現代の学校の現場を臨時教員ヘンリー・バルトの目を通して
備忘録、第24回TIFF『アルバート・ノッブス』(コンペティション) もし、男に生まれたならば。もし、現在に生まれたならば。もし、そのまま母の元で育っていたならば…。これは<時代・性・家庭環境>等により不遇な生き方しか許されなかった女性の話。
備忘録、第24回TIFF『ドラマーズ・ドリーム』(natural) ドドドドド、ダダダダダ。軽快なドラムの響きが聞こえてくる。 様々なジャンルから一堂に会した巨匠と呼ばれる一流ドラマーたちが開く子どもたちへのワークショップ。美しい湖のほとりで自
備忘録、第24回TIFF『地球の最後の男』(ワールドシネマ) <地球最後の男>ではない、<地球の最後の男>である。日本語として微妙だなぁ、原題はL’ultimo Terrestreで直訳すると「最後の地球人」。なんとも珍妙でシュールなSFといっていいのか?と
備忘録、第24回TIFF 『サブマリン』 なんとも奇妙なテースト。いわゆるサブカル色が強く、カルト映画に分類されるだろう独特の切り口で見せる青春ラヴコメディ。オモシロイ映画は開始10分でわかるが、オカシナ映画は開始1分でわかる。(笑) 15歳のマセた童
『別離』 声も出ないほど喉が干上がる…。いったい何と表現すればいいのか。 テヘランに住むシミンとナデルという夫婦は意見の対立から離婚しようとしている。かたや子ども(一人娘)の将来ために国を出たいと、もう片方は老いた病気の親のために国に残りたい
『アーティスト』 時代の移り変わりに合わせて新しい価値観を受け入れられるか。過去の栄光にしがみつくことは誰でも出来る。そこから一歩踏み出す勇気と他者の想いへの寛容性を指し示す作品なのか。 サイレントからトーキーに移り変わる時代、乗り遅れた俳
備忘録、第24回TIFF『明日を継ぐために』(ワールドシネマ) アメリカにおける不法移民を扱った映画は数多く、しかも比較的高レベルの作品も珍しくない。これもそんな仲間入りをするひとつかも。『ニュームーン/トワイライト・サーガ』『ライラの冒険 黄金
備忘録、第24回TIFF『ある娼館の記憶』(ワールドシネマ) 20世紀初頭のパリの高級娼館、現在の人間模様の縮図のごとく女性たちは馴染み客に愛されるべく自分を磨く。置かれた状況は決して満足いくものではないとしても時に助け合いながら生活していた。そん
『第九軍団のワシ』 たかが旗飾り、されど旗飾り…。つい最近、米TVシリーズの『ROME』を見たものだから、この映画は気になっていた。しかも取り扱うエピソードは(事件の内容こそ違え、似たエピソードの)ローマ軍の旗飾りのワシが紛失する事件。まさにこの
備忘録TIFF 24th『アナザー・ハッピー・デイ』(ワールドシネマ) 才能って何だろう…。親の仕事を間近で体験していたといっても誰もが才能を受け継げるわけではない。サム・レヴィンソン監督(&脚本)はわずか22歳という年齢で本作の脚本の初稿を手がけ
『少年と自転車』 小さい子どもにとって親の存在は格別。世界のすべてと言っても過言であるまい。しかし、不幸にして見放されたとき、すべての希望が消え去ったかに思えたときにいかにすれば良いのか? 子どもを捨てる親の存在…、どんな事情があっても許さ
『スーパー・チューズデー 正義を売った日』 「忠誠心」、どんな組織でもまとまるためには大切なこと。世界で最も影響が大きい国の代表選挙の裏舞台を垣間見る。影で引き抜きやだまし討ちなど朝飯前。どれほど揺さぶりをかけられてもたじろぎもしない<忠誠
『ドライヴ』 滑らかなハンドルさばき、無駄のない動き。感情を押し殺した表情からは考えが読み取れない。一目見てこの人物が<プロフェッショナル>だとわかる瞬間。ブルース・リーや任侠映画がそうであるように、鑑賞後は主人公のドライバーに心酔して劇場
備忘録TIFF 24th『最強のふたり』 すでにハリウッドリメイクも決まっていると聞く実話を基にした感動作。出会うはずのなかった二人が運命のイタズラで出会ってしまう。これが2011年TIFFでサクラグランプリを受賞したのはよくわかる。震災のあった年に<絆の